観光バスとは?
観光バス(かんこうバス)は、観光を主目的としたバスの総称で、団体での貸切運行を行う貸切バス(かしきりバス)と同一の意味合いで使われることが多いです。
ここでは特記ない限り、日本国内の観光バス(道路運送法に規定される「一般貸切旅客自動車運送事業」の形態として運行されるバス)または特定バス(道路運送法に規定される「特定旅客自動車運送事業」の形態として運行されるバス)について説明します。
【1.特徴】
一般的に路線バスや高速バスと違う車体の車輌を用い、日数・時間・距離などに応じて1台ごとに貸切料金を提示する方式で、利用者や主催者の依頼に応じた行程で運行するものです。
【2.車体】
大型車(全長9m以上または定員50名以上、12m弱・40~60人乗り程度が多い)、中型車(大型にも小型にもあてはまらないもの、9m弱・30人乗り程度が多い)、小型車(マイクロバスともいう)(全長7m以下かつ定員29名以下、7m・25人乗り程度が多い)の区分で分けられる。大型車の場合、座席は最大で12列になるが、同じ車体で11~10列の座席を配置し間隔が広いく足元のゆったりした車もある(定員40~50名程度)。補助席をなくし、座席が左右にスライドするものもある。また、高速バスに多い3列シートのものもある(定員28~36名程度、小型では車体幅が狭いタイプで定員19~22名程度)。
【3.車内設備】
通常の車内設備は冷暖房、マイク放送設備、テレビ・ビデオやDVDなどの音響・映像装置が装備され、車両によってはトイレ、カラオケ、冷蔵庫、湯沸かし器なども装備されています。また、少数だが電子レンジや酒燗器を装備するバスを用意しているバス会社もあります。
【4.乗務員】
中型車以下の場合は運転士1名、夜行運転の場合は運転士2名だけの場合がもありますが、一般的に運転士1名と車掌(バスガイド)1名の構成で運行されています。ガイドは車内サービス、観光案内をマイクを使って行い、車内清掃や後退誘導も行う。事故の場合や、左折巻き込みの防止の点からも保安的要素もあり運転士を補助しています。多くは女性で、貸し切りの場合、団体によっては運転手のみでガイドが乗務しない場合もあります。
運転士は必ず大型か中型(またはマイクロ限定条件つき)の二種運転免許を所持し、道路状況の判断や渋滞回避、大きな車体を観光地の駐車場へ入れ込むなど運転者としての最高レベルの技能を要求され、多くは男性です。2000年の道路運送法改正以降は原則として車掌乗務が不要となり、最近は観光目的の運行でも運転士1名のみでのケースが増え、車体後部モニターカメラ、ワンマン運行支援システム、GPSと連動した自動ガイドシステムなどのサポート設備も次第に普及してきています。
【5.貸切】
学校では修学旅行や遠足など、また会社では社員旅行など、団体で貸し切る運行が多く、乗客は同一で行動する。停留所があるわけではないので、乗り降りは路線バスに比べると少ない回数となる。また、団体では世話人なり幹事人がいる場合が多く情報伝達もスムーズです。
【6.運賃】
運賃は時間制運賃と、キロ制運賃があります。時間制運賃は「利用時間に時間賃率を乗じ」。3時間未満は3時間とし、1日あたり12時間を上限とします。1泊2日以上の利用では1日8時間を上限とします。キロ制運賃は100㎞まで、300㎞まで、300㎞超えの3段階の距離に、距離賃率を乗じて運賃を算出します。
【7.料金】
料金には「深夜早朝運行料金」と、「待機料金」、「回送料金」、「航走料金」、「特殊車両割増料金」があります。
【8.貸切バスの乗務時間の上限】
貸切バスの勤務時間は国土交通省の勤務時間等基準告示に定められており、1日の拘束時間は原則13時間以内、運転時間は2日を平均して1日当たり9時間以内で、かつ連続運転時間は4時間以内と定められています。
【9.貸切バスの乗務距離の上限】
貸切バスの高速道路走行を伴う運行では、1日当たり9時間に相当する乗務距離の上限は670㎞と定められています。670㎞を超えて運行する場合は別の運転手を用意、つまり「二人乗務」としなければなりません。これは国土交通省の指針であります。
【10.業界】
従来は免許制でしたので、JRバスや私鉄系列バス、また大手専業バス会社が貸切バス事業も行っていましたが、2000年に道路運送法が改正され、バス事業が免許制から許可制に変わり、貸切バスは異業種や新規事業者の参入が相次ぎました。現在は経営効率の見地から、バス事業の分社化や吸収合併など業界再編が盛んに行われているのが現状です。
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